みなさん、あけましておめでとうございます。
2018年・平成30年、房総ではすばらしい晴天とともに年が明けました。
日本で最も早い初日の出が見られるという当地でありますが、今日はきっと神々しい初日の出が拝めたのではないかと思います。

さて、不定期に更新してきたOKA.P日記ですが、この日記をもって最終回となります。(このオルカのブログはこれからも続きますよ!ご安心を!!)
みなさんにはしっかりとご報告しておりませんでしたが、OKA.Pは2017シーズンをもちまして、オルカ鴨川FCのクラブ組織より退くこととなりました。
2014年後半よりお手伝いをはじめて、これまでサッカーに携わったことなど一切ない私ですが、何とか故郷にできた女子サッカークラブを盛り上げようと、そして、故郷・鴨川に貴重な青春時代を投じて、地域を背負って戦っている選手たちを応援しようと、ただひたすら前を向いて突っ走ってきました。
時に失敗をし、多くのみなさんに御迷惑をおかけしたこともあったとは思いますが、数知れない反省がある中で、しかし後悔はしていません。すばらしいみなさんと共に完全燃焼した3年強でありました。
この日記の場を借りまして、御縁をいただいた全てのみなさんに御報告と感謝を伝えたいと思います。
本当にありがとうございました!!


全ての瞬間、出会いが特別なものであります。印象に残る試合もたくさんありました。
2016シーズンのチャレンジリーグプレーオフ順位決定戦、第1節のバニーズ京都SC戦、前半まさかの2失点。正直どうなってしまうんだろう、という思いの中、選手もサポーターもあきらめずに戦い、後半3点を奪って大逆転勝利。スタジアムがまさに感動の渦に包まれた試合。
2015シーズン、県リーグ1部からチャレンジリーグを目指す戦い。時之栖に缶詰になって3連戦を戦った入替戦予選大会。そして、2015年12月5日、未だにクラブ史上最多来場者数である1,694人を集め、鴨陸がオルカブルーに染まる中行われた、1-0で虎の子の1点を守り切った、手に汗を握るしびれにしびれた、益城ルネサンス熊本フットボールクラブとの入れ替え戦第1戦。
いまでも鮮明に思い出し、なんとも言えない気持ちになります。


数々の試合の中で、強いて1つあげるとすれば、私はオルカ史上、最高の敗戦と言われる、2015年12月13日、熊本県菊池市七城運動公園サッカー場で行われた、チャレンジリーグ入れ替え戦第2戦です。
1-2の敗戦でしたが、第1戦とあわせて2-2の同スコア。しかし、オルカが熊本でアウェイゴールを1点上げたことで、チャレンジリーグ昇格を果たした試合です。
オルカサポーターはサッカー場のバックスタンド裏を流れる、奇しくも「鴨川」という川のパワーをいただいて応援しようと、メインスタンドではなくバックスタンドに陣取り、サッカー専用スタジアムということもあって、ピッチのすぐ近くから選手たちにパワーを送り続けました。

この入れ替え戦、オルカの命運がかかった試合でした。
もしチャレンジリーグ昇格を逃していたら……。どうなっていたのでしょうか。
選手もスタッフも、そして、地域・サポーター全員が勝利のために準備し、戦いました。

私は入替戦予選大会から重要な試合の前にロッカールームなどでチームに見せるモチベーションビデオを制作する担当になったのですが、実は熊本での最終決戦、事前の熊本視察でも百武監督と仕込み、さらに、当日は鴨川とも生中継を結び、鴨川でもみんなが一緒に戦っているというメッセージをチームに伝えました。
また、最後には「ORCA BLUE」をチーム全員で熱唱し、現在運営責任者を務めているKUMAさんにお願いして、「ORCA BLUE」を歌い始めたら、わざとロッカールームの扉を開いて、外に聞こえるようにしてもらいました。それぐらいの団結力をもって、オルカは熊本との一戦に挑む!その気持ちを伝えたかったのです。

果たしてそれがどれくらい力になったのかはわかりません。
結果として、前半2点のビハインドから、後半、貴重なアウェイゴールを奪い、その1点によって我々は昇格を掴むことができました。

最終決戦の前日、私たちが宿泊させていただいた、スタジアムから車でわずか2分足らずのところにある七城温泉の木の研修施設の広間にて、おそらく異例となる2時間近くのチームミーティングがありました。
ミーティングと言っても戦術的なものというよりも、明日の試合にかける思いを選手・スタッフ一人ひとり全員が自分の言葉で話すという時間にほとんどを費やしました。
みな、涙を流しながら、それぞれの思いを強くたくましく語りました。涙に涙をもらい、そして、チームの結束力はより強いものになっていきました。あの空気感は正直味わった者でしかわからない、なんとも特別なものでありました。
ちなみに、私はその場で「これまで地域のために戦おうと言ってきたが、もうみんなは十分に戦っている。明日は地域のためとか背負わなくて良い。地域に対しては我々フロントが全責任をもつ。選手は目の前でがんばっている仲間のために戦ってほしい」というような話をしたと記憶しています。

熊本で昇格を決め、深夜鴨川に帰ってきたチームにサプライズが待ち受けていました。
選手たちを乗せたバスは通常のルートを外れ、安房鴨川駅西口ロータリーへと入っていきます。道を間違えたのか? 一瞬みんな思ったかもしれませんが、深夜の鴨川駅に待ち構えていたのは、70~80人はゆうに超えるであろう、オルカチームを出迎える人たちでした。市役所職員のみなさんも部課を問わず駆けつけてくださっていて、即席の横断幕までありました。
このサプライズは事前に、オルカフレンズ(オルカ鴨川FC後援会)の樋口会長と極秘裏に進めていたのですが、私もまさかあそこまでの人数が集まるとは思っておらず、私にとってもサプライズとなりました。

実は熊本に発つ前日、樋口会長から電話がかかってきました。私からは「オルカが昇格を決めて帰ってきたら、ぜひみんなで鴨川で出迎えたい。深夜ですが、ぜひ実現に御協力ください」と事前にお願いしていたのですが、会長はその電話で私に言いました。
「岡野さん、昇格できても、できなくても、やりましょう。むしろ昇格できなかった時に元気づけるの、私たちの役割でしょう!」
その会長の言葉を思い出す度に、今でも胸が熱くなります。
それだけ、みんなオルカを純粋に、故郷の誇りとして応援してくださってきたのです。



過去の思い出話ばかりに浸っているといつまで経っても終わりませんので、この辺で擱筆したいと思いますが、オルカは御縁のチームです。そして、地域と共に戦ってきたからこそ、今があります。このことは絶対に忘れてはなりません。
そして、オルカはこれからももっともっと御縁を大切にします。地域と共に歩み、さらに地域に恩返しをしていきたいと思います。

2018シーズン、トップチーム、BU、U15チームとも、奇しくも目指すはそれぞれの1部リーグ!
なでしこリーグ開幕は3月下旬頃の予定。
まもなく、新チームは始動し、厳しいトレーニングがスタートします。
オルカはきっとやってくれるはずです。

立場は変わりますが、私はこれからもオルカの力を信じます。

オルカブルーは永遠の青。

今後ともオルカ鴨川FCへの熱い熱い応援をよろしくお願いします。
今年もまた、スタジアムでお会いしましょう!
それでは、ごきげんよう!!

がんばれ、がんばれ、オルカ!!!

以上、OKA.Pでした。

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